8/4に大阪府の吉村府知事が新型コロナウイルスの感染予防策の一つとしてポビドンヨード液によるうがいを推奨したというニュースが流れたので、「まさかね」と思っていたのですが、今日はそんなまさかの一日になりました。
電話がばんばん鳴る!
ただでさえ、うちの調剤薬局はよく電話がかかってくる薬局なのですが、今日は朝から数分も置かずに電話の呼び出し音が鳴り響いていました。もちろん、すべて「うがい薬の問い合わせ」です。
「イソジンありますか」「イソジン置いてる?」「うがい薬買えますか?」「一人何個まで買えますか?」
オープン時に社長からちらっとそんな話は聞いていましたが、まさか本当にうがい薬の問い合わせが殺到するとは。
もちろん、電話だけではなく、店舗にもお客さんがいらっしゃいます。
うちの薬局ではOTCとしてうがい薬を販売していませんので、処方箋で出された場合しか販売できないので、すべてお断りしたのですが、来られる方はほぼ60歳以上のご高齢の方でした。
マスク、トイレットペーパー、キッチンペーパー、体温計、アルコールに続きうがい薬ときたわけです。興味本位でメルカリを見てみると案の定高値でうがい薬が出品されていました。転売ヤーおそるべし!と、いうか毎度のことながらメルカリやヤフオクなどのプラットフォームに問題がありすぎですね。
一応、8/5の時点でメルカリではうがい薬の出品に関しては出品取り消しの処置もありますというようなお知らせが届きましたが、他のフリマアプリやオークションなどはどうなのでしょうか。ポピドンヨード液は医薬品ですので、そもそも転売禁止ですがね。
なんと!処方箋にも!
さらに、驚いたのは、処方箋にもばんばんうがい薬が処方されてくることでした。糖尿病のお薬と、「イソジンガーグール液7%」、高血圧のお薬と「イソジンガーグール液7%」、さらには皮膚科のお薬と「イソジンガーグール液7%」!!
ちなみに吉村府知事が推奨した「ポビドンヨード液」は、「イソジンガーグール液」の後発品(ジェネリック)になります。
確かにうがい薬は内服薬ではありませんし、薬価も激安ですし、病院の先生によっては湿布薬のように患者さんのいうがままにほいほい処方されても不思議ではありませんが、うーん、こんなあからさまに出ちゃうんですね。
母よ、あなたもか!
調剤薬局でずっと勤務していますので、昨今のコロナパニックはひととおり体験してきました。そういうわけで今回の「ポビドンパニック」もまた始まったかという感じで勤務を終え、帰宅していると電話が鳴りました。
電話の相手は母でした。
「あの吉村さんがいってたでしょ。イソジンのうがい薬。さっき、薬局に行ったらうがい薬売り切れてどこにもないのよ。お店の人に聞いても全く入ってこないってね」
母も前期高齢者ですので、やっぱりこういう「層」の人たちが買いに走って、結局、品切れを起こし、転売ヤーをもうけさせてしまうのかなあと思いました。
でも、母は私や家族のために探しに行ってくれたので、なんというか、情報の発信の仕方はよくよく考えて行わなければならないなあと思った次第です。