全国的に本格的な梅雨に入りましたね。朝夕の寒暖差が激しいため体調を崩される方が多いようです。小学校でもアデノウイルスや溶連菌が流行っています。みなさんはお元気に過ごされていらっしゃいますか。
さて、今日はまたお薬手帳のお話です。実は、最近、薬局でこういう患者さんがおられました。
「お薬手帳を病院ごとに分けて持っているの。えーと、今日は〇〇内科だから、この手帳ね」
この患者さんは、耳鼻科、眼科、内科と病院ごとにお薬手帳を分けられているのですが、これは一見きちんと整理されているように思えて、お薬手帳の効果を半減させてしまっている使い方なんです。
え、どうして?と思われますよね。でも、本当なんです。なぜかといいますと、お薬手帳は、原則一人一冊で、その人が処方された薬をすべて処方された日付順に記録しておかなくては意味がないからです。
たとえば、この患者さんがある日、整形外科に行って、痛み止めとしてロキソニンを処方されたとします。そして、その翌日に、風邪で体調を崩して内科に行ったとします。お薬手帳を分けている場合、ドクターはその患者さんが前日、整形外科を受診していることはわかりませんので、頭痛の痛み止めとしてロキソニンを処方するかもしれません。このパターンでは、薬が重複して処方されてしまう可能性がある例ですが、違った薬でも、先に出されたロキソニンと相互作用がある薬が処方される場合などもあるわけです。
つまり、お薬手帳が一つに統合されている場合は、ドクターや薬剤師がお薬の飲み合わせ、重複などをチェックできるのですが、別々にしているとそのチェックがなされなくなってしまうわけです。
情報は一元化されてはじめて有効に活用されるものなので、ご自身の体のためにもお薬手帳は特別な事情がない限りは必ず一人一冊にしてくださいね。
また持病のある方は災害時や急病時に備えてお薬手帳を携帯されることをおすすめします。また、お薬手帳には持病やアレルギーの有無、血液型などご自身の注意されたいポイントを記載しておくと、万が一のときに対処してもらいやすくなりますよ。
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