こんにちは!今日はすっかり冬に戻ってしまったようなお天気ですね。風も強いので患者さんも傘をさすのにご苦労されています。全国的にインフルエンザはB型がまだまだ猛威を振るっているようですので、なかなか春は遠からじとはいかないようですね。花粉の飛散も日増しに多くなってきているので、せめてインフルエンザには早くおさまってもらいたいと願うばかりです。みなさまもお体ご自愛下さい。
さて、今回はお薬の内服(ないふく)と頓服(とんぷく)の違いについて書いてみたいと思います。薬局でお薬をもらった時に、お薬の袋に内服と書かれていたり、頓服と書かれていたりするのですが、みなさんこの二つの違いはご存知でしょうか?
恥ずかしながら、私は調剤事務の仕事に就くまでよくわかっていませんでした。
内服とは口からお薬を飲むこと
まず、内服とはお薬を飲むこと、つまり口から摂取することをさします。
なるほど、なるほど!では、頓服は?といいますと、これもお薬を飲むことをさします。なんだ!一緒じゃないの?と思われますよね。そうなんです。内服も頓服もどちらもお薬を口から飲むことを指しているんです。ただ、その飲み方が違っているですね。
内服と頓服の違い
内服(ないふく)は、定期的・継続的に飲むお薬のこと
頓服(とんぷく)は、その症状があるときに飲むお薬のこと
たとえば、血圧が高かったり、血糖値が高かったりする方は継続的にお薬を飲まれていると思います。その場合、処方箋や薬袋には「内服」とか、「内服薬」と、記載されています。
一方、打撲や抜歯などで鎮痛剤を処方される場合や、便秘で便秘薬を処方される場合などは、「頓服」とか「頓服薬」と記載されていると思います。
内服と書かれている場合は、お医者さんの指示通り、毎食後や就寝前などに習慣的にお薬を飲まなくてはいけません。
頓服はその症状があるときにだけ飲む
薬袋に頓服と書かれている場合はその症状があるときに飲んでくださいということです。たとえば、頭痛がするときや、便通が良くないと感じた時などにお薬を飲むというわけです。症状がないときは飲まなくてもかまいません。
「とんぷく」という言葉は少し聞き馴染みがない言葉なので、どういうときに飲めばいいのかな?と思われる方も多いと思いますが、「その症状が出た時にのむ」ということを覚えていてください。
たまに屯用(とんよう)と書かれている場合もありますが、それは頓服と同じだと思っていただいて結構です。
病院でもらった薬なので、薬が全部なくなるまでちゃんと飲まなくては!とまじめに服用される方もけっこういらっしゃいますよね。すごくよくわかります。
でも、頓服で出されたお薬は、お医者さんが決められた用法用量で決められた期間飲み続けなければ、効果が出ないお薬とは異なりますので、その症状が出たときで大丈夫です。ときどき、予防のために飲んでおこうという方もいらっしゃいますが、症状があるときに飲むのが頓服の正しい服用方法です。
内服と頓服が同時に出る場合は?
たとえば、睡眠導入剤などで、同じ薬が内服で出ているけど、頓服でも出ているというケースも結構あります。これは、内服薬として医師が決めた期間、用法用量で飲み続けるお薬も出されているけれど、その症状が特にひどい場合などに、頓服として追加で服用するということです。たとえば、いつも服用しているけれど、どきどきしたときなどに追加で服用するというかたちです。
この場合も、薬情などに記載された頓服の用法用量(1回2錠)などを守って服用するようにします。
外用は口以外から
ちなみに薬袋に「外用(がいよう)」と書かれている場合は、口以外から成分を摂取するお薬のことを指します。
例えば、目薬、湿布薬や塗り薬、座薬などがそれにあたります。これは、みなさんも結構イメージしやすいと思います。
外用の例外としては「トローチ」などがあります。トローチは口から摂取しますが、飲み込むわけでなく、喉の粘膜から薬の成分を吸収させるので外用になります。
トローチを内服や頓服とレセコンに入力してしまうのは、調剤事務をはじめたときのあるあるです。
効果のあるお薬ですが、飲み方を間違っては意味がありませんので、ぜひこの2点は覚えておいて下さいね。
お薬の服用時間についてはこちらをどうぞ!
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