38才からの調剤事務

38才から全くの未経験で調剤事務をはじめました!ミスの連続!?悪戦苦闘する日々ですが、これから調剤事務をやろうとされている方の参考になれば幸いです!現在、調剤事務をされている方にも「ふむふむ、あるある」と読んでいただけたら嬉しいです☆

医療用麻薬とは 入手ルートと管理体制

 

 

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ひとつひとつ確認していきます

 こんにちは!今日は雷の音で目が覚めました。落ちはしなかったので、ドーンという地響きは聞こえなかったのですが、ばりばり、びりびりという、雷が水平に空を走る音がベランダから聞こえてきました。まさに春雷ですね。

 気がつけばもう3月も半ばを過ぎましたので、冬は終わっていたのですね。

 

 さて、先日、電気グルーヴのピエール瀧さんが麻薬取締法違反容疑で逮捕されましたね。20才頃からコカインを使用してきたということですから、人生の半分以上の年月を麻薬と共にしてきたということになるでしょうね。

 私はこれまでの人生で麻薬と呼ばれるもの(大麻や覚せい剤、違法ドラッグ、脱法ドラッグ、マジックマッシュルームなど)を実際に目にしたことはありませんでした。たぶん、ほとんどの方がそうだと思います。ですが、調剤薬局で働くようになってからは、月に1度かそれ以上の頻度で、麻薬を目にするようになりました。

他の薬とは全然ちがう、管理体制

 

 もちろん、調剤薬局で目にする麻薬はピエール瀧さんが使用したコカインなどではなく、医療用の麻薬です。医療用麻薬のパッケージには証紙というシールが貼られていて、これがいかにも普通の薬とは違うなというムードを醸し出しています。でも、その他は通常のお薬と変わりがなく、風邪薬だよとシートで渡されたら、ありがとうと普通に飲んでしまうような見た目です。ドラマとかでは粉末のようなものをよく見かけますが、うちの薬局に来る医療用麻薬はだいたい錠剤です。

 通常の医療用医薬品(咳止めとか、胃薬とか、みなさんが病院で処方されるようなお薬のことです)の場合、お薬問屋さんから納品され、納品される際、薬局のスタッフと問屋さんとで検品を行います。その際の検品は、薬の名前と数量チェックをして、伝票にシャチハタのハンコを押したら終わりというものですが、麻薬の場合は全く異なります。

 一言でいうととても大変で面倒です。そもそも、麻薬を取り扱うためには、麻薬小売業者の免許が必要になります。薬剤師がいる薬局だったらどこでも麻薬が取り扱えるというわけではありません。また麻薬は麻薬卸売業者から仕入れなければいけません。

 納品の際は、麻薬譲渡証及び麻薬譲受証の交換が必要で、麻薬譲受証には、免許番号、免許の種類、譲受人の氏名(法人にあっては名称、代表者の職名及び氏名)、麻薬業務所の所在地・名称、譲り受けようとする麻薬の品名・数量等必要事項を記載し、押印しなければならない決まりになっています。

 麻薬譲渡証及び麻薬譲受証の交換が終わると、麻薬譲渡証の品名、数量、製品番号と現品が相違しないか読み上げて確認します。納品はそれで終わりますが、そのあと、麻薬管理表にその麻薬の名前やロット番号、納品数を記入しなければいけません。また、その麻薬をどの患者さんにいつ、どのくらい投薬したのかということも管理表に記載します。

 そうこうして、ようやく納品された麻薬は、薬局内の堅固な設備内に、鍵をつけて保管しなければなりません。よく小口などに使われる手提げ金庫、スチール製のロッカー、事務机の引き出し等で保管してはいけないことになっています。
 また、麻薬の受け渡しは、管理薬剤師が行います。

 この作業を一通りこなすと最低でも5分~10分くらいはかかってしまいます。他の薬は1商品数秒で済むことを考えると、麻薬がどれだけ厳格に管理されているかということがお分かりいただけると思います。

主にがん患者さんに使用される

 
 これだけ、厳格に管理された医療用麻薬は、どのような患者さんに使用されるのでしょうか。医療用麻薬は、基本的にとても激しい痛みを緩和するために使用されます。代表的な使用例としては、外科手術の際の周術期の痛みの緩和や、コントロールできない慢性疼痛、そして私の勤める薬局でも一番使用される患者さんが多いのが、ガンによる痛みの緩和に用いられます。
 ロキソニンやボルタレンなどの鎮痛剤で痛みが抑えられない場合、ロキソニンなどには内臓などに与える副作用の面から使用の上限があり、使えなくなってしまいますが、医療用麻薬はいわゆる青天井で痛みが緩和されるまで量を増量することができるというメリットがあります。
 また、一般的な鎮痛薬は、炎症が起こっている部位に作用して、痛みの原因物質の産生を抑えることで痛みを緩和しますが、オピオイドなどの医療用麻薬は、脳と脊髄にあるオピオイド受容体に結合することで痛みの伝達をブロックし、痛みを緩和するという働きがあります。
 オキシコンチンなどの頓服の用法に、激しい痛みの時になどと記載されているのを見ると、激しい痛みとはいったいどれほどの痛みなのか、どれほどの痛みに耐えていらっしゃるのかと胸が苦しくなることがあります。
 海外では医療用麻薬が積極的に取り入れられていますので、日本でも正しい知識の下でもう少し医療用の麻薬が使用されてもいいのではないかと私は思います。

医療用麻薬の入手ルートはすぐに特定される

 
 芸能人が麻薬所持などで逮捕されると、入手ルートを特定するための操作が行われるわけですが、医療用麻薬に関しては、入手ルートがわからないということはまずないと思います。
 前述した通り、医療用麻薬は厳格に管理されていますので、もし、私が勤務先の薬局で勝手に麻薬を持ち出して使用したとしたら、あっという間に警察が自宅に来るはずです。あっと、言う間というのは少し大げさかもしれませんが、棚卸しなど何かしらのタイミングがあれば、必ずばれてしまうでしょう。
 医療用とついていても、麻薬は麻薬、やはり人の体に大きな作用を起こすお薬ですので、使用には正しい医療知識と徹底した管理が必要になります。

人としての時間を過ごすために

 
 激しい痛みがある患者さんにとって、医療用麻薬は欠かすことのできないものです。痛みというのは時に、肉体的にだけではなく、精神的にも人を殺す力があるからです。私はがんになったことはありませんが、家族をがんで亡くしていますので、がんの痛みが筆舌に尽くしがたいということは少しは想像することができます。
 モルヒネなどの医療用麻薬は痛みがある際に医師の管理下で適切に使用すれば、中毒になることはほとんどないといわれています。
 このようなトピックは、その状況になってみないと絶対にわからない性質のものだと思いますが、私は抗がん剤治療を続けて戦っていくことも大切ですが、人として安らかな時間を過ごせるということもそれと同じかそれ以上に大切なんじゃないかと思います。

ピエール瀧さんの逮捕を受けて

 
 医療用麻薬を使っていると聞くと、もう末期なのかというイメージを持たれる方も多いと思います。実際、調剤薬局の現場でもそういう状況が少なくないことは事実です。そういう状況で、患者さんご本人や、ご家族、医療関係者さんはものすごい葛藤を続けながら、医療用麻薬を使われているのだと思います。
 医療のプロでさえ、lコントロールが難しい麻薬を、医学の知識もなく、素人が勝手に一人で使ってしまうという恐ろしさ。
 ピエール瀧さんはどのくらいの頻度でどのような麻薬をどのくらいの量をしようしていたのかわからないので、正確なことは言えないのですが、3/16日つけのデイリースポーツのニュースによると、20代のころからコカインや大麻を使用していたと供述していたということですから、脳や肝機能へのダメージも決して少なくないでしょう。ご家族もいらっしゃる、親御さんもご健在、ピエール瀧さん一人の体ではなかったのに、麻薬はそういうことも考えられなくなってしまうのでしょうね。
 合法に使用されている医療用麻薬でさえ、これだけ厳格に管理されている現状をピエール瀧さんに理解して欲しかったなと一人の薬局事務員として思います。なぜこれだけ厳格な管理が必要なのかということをきちんと理解してもらえれば、安易に使用することはできなかったのではないかなと思います。
 でも、人として生きる上で、何をいちばんに大切にするかということは、その人が決めることなので、健康が大切だと思う人もいれば、感性をいちばん大切にして生きたいと思う人もいるかもしれません。それは、もう法ということを除くと完全にその人の自由ですものね。答えが一つになる問ではないので、難しいです。

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